新型ウイルス感染症と漢方薬
- 2022年2月11日
- コラム
新型コロナウイルス感染症の第6派が続いているなか、
まん延防止等重点措置延長や緊急事態宣言が出されるかもしれない事態になっています。
オミクロン株は感染しやすいと言われており、
外出するのも怖くて・・・という方もいらっしゃると思います。
侵入経路は気道から気道であると思われ、特に口腔から咽喉頭にかけて注意が必要なのかもしれません。
ソーシャルディスタンスはもう既に気をつけている方が多いと思いますが、
気道の出入口付近、のどのケアが必要であるかなあと思います。
手洗いうがいと近距離で話をしないことなど・・・
それと、口頭から咽頭の粘膜の乾燥を防ぐことでしょうか。
そして、ウイルス感染予防としては、免疫力を上げていくこと。
個体差はありますが、ワクチンは抗体量が維持されればよいですが、
時間の経過とともに減っていくことが一般的には知られています。
そこで、比較的手軽に手に入れられる薬として漢方薬は適しているのではないかと思います。
代表的なお薬が補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯です。どれも補剤で、
何かの理由で食事があまりとれないという場合、病み上がりで消耗して疲労しているという場合などに
よく用いられます。緩和ケア領域では補完代替医療の一つとしてよく処方される薬です。
咳嗽など症状がある場合には、清肺湯を用いることもあるようです。
また、頭頚部の症状に注目するなら荊芥連翹湯がよいかもしれません。
感冒の症状、発症時期、体質などに応じて、証をとりその漢方を処方することができれば、
おそらく症状は緩和でき、一定の予防が可能ではないかな・・・と思います。
もちろん漢方薬も副作用がありますから、用法用量を守っていただく必要があります。
また、時間があれば、エキス剤を白湯に溶かしてのむのもよいです。
温めるための薬は白湯に溶かし、冷ましたい時には白湯に溶かしてもぬるめにするなど
本来の漢方薬の飲み方に近づけると、よりその効果が得られます。胃にも優しくおすすめです。