精神と神経の炎症
- 2021年12月28日
- コラム
一般的には副作用が少ないと考えられているため、漢方薬の用途は広い。
現在でいうところの発達障がいと考えられる人に使用されることも少なくない。
数千年の使用経験は古典におさめられており、現代の疾患名に当てはめて論じることには少々無理がある。
(読破もしていないのに、こういったことを書くことにも無理があるかな?)
それでも西洋医学の観点から論じ、成果をあげて成書として出版されている大家もいらっしゃるけれども・・・
漢方は、証に対して処方されるため、現代の診断名がわからなくとも、証があっていれば症状が軽快する。
病態や症状だけ判明している段階で治療を開始することができるのが、強味であるかもしれない。
どの科についても何かしら言えると思うが、上の意味では心療内科、精神科は漢方薬が使いやすい科であると言われている。
証については、舌診、脈診、腹診をとる(眼とその周囲の所見をとる方法もあるが、詳しく調べて応用したことはない)のが
伝統的な取り方だが、現代に考え出された方法で漢方を処方している医師もいる。
ここで発達障がいと関連するのだが、ある医師は、発達障がいは「自己免疫疾患である」と指摘していた。
その医師の本には、自閉症の男性が大柴胡湯により状態が改善したと書かれており、柴胡が奏功しているのかとも考えられた。
本の内容から、大柴胡湯は自閉症に効くのでは無く、自己免疫疾患に対して何らかの効果があると理解できるのだが、
免疫疾患ということは、自己抗体により炎症が起こっていると考えられ、イコール神経の炎症となる。
あながち間違いではなく、バイオレゾナンスでは、神経の炎症に注目し状態の改善を図る方法がとられている。
その病態の本態は何なのか。
突き詰めれば、遺伝と神経発達に行きつくのだろうと思う。
やがては、もう既に始まっているかもしれないが、普通に出生前から配慮していく時代が来るのではないかと考えさせられる。